55の夜

誰にも縛られたくないと 逃げ込んだこの夜に 自由になれた気がした55の夜

聖書  

知恵は巷に呼ばわり

広場に声を上げる。

雑踏の街角で呼びかけ

城門の脇の通路で語りかける。

「いつまで

 浅はかな者は浅はかであることに愛着をもち

 不遜な者は不遜であることを好み

 愚かな者は知ることをいとうのか。」